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不思議ちゃん 編

ユウ マンガ家、岡崎京子の展覧会「岡崎京子展」が、2015年1月24日(土)から3月31日(火)東京・芦花公園にある世田谷文学館で開催されますよヽ(=´▽`=)ノ
ケイ 突然「告知」!?Σ(゚Д゚) まあいい…その展覧会のプレトークが11月1日にあって、桜沢エリカ、安野モヨコ、しまおまほが出演し、岡崎作品の魅力について語った。
この内容はカタログに収録されるんだが、そのデザインを祖父江慎がやるんだぞ!
ユウ いしかわじゅんが司会者にダメ出ししてましたね(;^ω^)
ケイ う~ん…とにかく80年代90時代を象徴するほどの影響力があったってことだ。
その作品『ヘルタースケルター』を撮った蜷川実花が人生で最も多く聴いた曲が、戸川純の「蛹化の女」で「初めて聞いた小学生の時から、今の今まで、私にとって一番大切な曲」といって作品の挿入歌に使っている。
ユウ 戸川純って誰ですか?
ケイ まあ80年代の話だからなぁ。「おしりだって、洗ってほしい。」ってCMがあったんだ。
TOTOウォッシュレットをYouTubeで探してくれ。この時代には革新的・過激だった。
ユウ 30年前じゃ知らないっすよ~(´・ω・`)
ケイ その頃の多数派は「オリーブ少女」で、みんなと同じじゃ、いやだっていう「トンがった」サブカルチャー系に『宝島』が集まっていたんだ。この辺を描いていたのが岡崎京子の『東京ガールズブラボー』。戸川純は「ガールズバンド」や「ガーリー」の元祖かな。
ユウ でも、調べたら「不思議ちゃん」の方が有名みたいですよ。
ケイ 本人やファンにとっては不思議でもなんでもない。
ところが、世の中の主流の考え=男の側には理解しがたい。
自分には理解できないものを、処理する=飲み込むために繭でカプセル化する。
それの、男の側からの見方が、「不思議ちゃん」という括り方。カテゴリー化ってやつだ。
戸川純の「蛹化の女」は、それを彼女の側から演出している。もちろん「玉姫様」も。
ユウ 「蛹化の女」の「蛹化」ってなんですか?
ケイ DTPで使う、EPSって何だったかな?
ユウ え~と encapsulate(カプセル化)された、PostScript=PSファイルですよ。
……( ゚д゚)あっ!「蛹化」?
ケイ 喰えないヤツを食う方法でもあるが、言っちゃいけないことを《ランドセル背負ったり巫女さんの格好だったり、トンボの羽つけたり》オブラートで包んで言っちゃうための演出。
だから「女未満」と評されると「うまくいったんだと思えた」と戸川は言っている。
ユウ はあ、「少女性」ってやつですか。
ケイ 戸川のいう「少女性」と「ガーリー」の違いは「足りない未完成なもの」と「完璧なほどの隙のなさを持つもの」という違い。
戦略的に「不思議ちゃん」を演じきっていた。
この時代の少数派が、好きに生きていくには、差異化はアンダーグラウンドでやるしかなかった。
ところがその後、コギャルの中での篠原ともえとか、差異化はいろいろあって、ついにきゃりーぱみゅぱみゅが出てくる。
この不思議ちゃんは、もはやアンダーグランドではなくて、世界のスターダムにのし上がっていった。
戸川の時代とは、世間への受け入れられ方が根本的に違う。
ユウ かつての、理解できないファッションとパフォーマンスが、「不思議ちゃん」というよりは世界の「カワイイ」に成り上リ、クール・ジャパンとして花咲いた――という訳か……。
ケイ そもそも「女子」が「なりたいもの」と、男性が「ならせたいもの」は違う。
理解できなくて当たり前。『少女時代』は、女を意識せず、囚われずに生きていける、男や他者が入り込めないつかの間……。
ユウ でも、その時代は過ぎていってしまうでしょう?
ケイ だから、その制約を壊したのが「女子」という世界なわけだ。
ユウ ふーん。……好きと書いて女子( ・´ー・`)ドヤッ
ケイ キレイでいたいというのは男のためだけでもなく、同性のためでもなく自分のためになりたいものになる。
蜷川も「私に萌える」。そして、ファッション誌の世界は女子だけの国、卒業のない女子校みたいなもんさ。なりたいものになるための「ファッション誌」は「生き方」を示している。
蜷川実花はこうしたファッション誌の「女子」のために『ヘルタースケルター』を撮ったんだ。
ユウ でも、みーんなファッションとコスメなんですかね?
ケイ そんなわけはない。いろいろだよ。例えば、蜷川実花は『オラオラ女子論』を書いたけど、一方に『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』という本がある。
今年の7月末出版で8月に4刷、9月で7刷とバカ売れ。ジェーン・スーが書いてる。
ユウ 中国の人ですか?
ケイ 日本人だよ。TBSラジオで夜の番組やってる。73年5月生まれ、ちなみに蜷川が72年10月生まれ。
まあ、文科系女子って感じだが、本のカバーには、柳原可奈子が「四十路よいつでも来い!!ジェーンがついている!」とある、中の題名も「女子会には二種類あってだな」「私はオバさんになったが森高はどうだ」…などなど。考えさせられる。
その前の本が『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』と、きたもんだ。
ユウ なんか刺さりますね。次は「アラフィフ」とか「還暦女子会」とかになってく……なってる?
ケイ ころされるよ――。「女子」についての理解の溝については、国語辞典の三つ目ぐらいの用法に「幼少から死ぬまでの女の心に宿る嗜好性、指向性、志向性などのスピリッツ」という解説が加わるまで、この溝は埋まらないでしょう。とジェーンは言っている。……言い得て妙。
ユウ 男前な女子です。
ケイ ハンサム・ウーマンか。八重の桜だな。
ユウ 説明しないでください。それに、もうテレビ終わってます。
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